昔から路地裏が好きだった。
私の中で路地裏では何かが起こるとされている。それは事件であったり異世界へのワープであったり。
実際何か起こったこともなければ、ただ向こう側の道に繋がっている、もしくは行き止まりなだけなんだけど。
それでも路地裏をみるとワクワクして写真を撮ってしまう。
これは香港のどこかの路地裏
現実世界の何も起こらない路地裏も楽しい。くたびれた配管、汚れた室外機、出どころのわからないゴミ、時々猫。
沢山の路地裏を見てきた。気になったらすぐに歩いてみた。
そうやっていつか、誰か連れて行ってくれるのを、誰か殺してくれるのを私は路地裏で待っている。