映画「ホットギミック ガールミーツボーイ」感想と考察
このあいだNetflixにあがっていたので見た映画「ホットギミック ガールミーツボーイ」の感想と自分の中での少しの解釈をここに書き残す。
ネタバレを含みますので無の状態で見たい人は見てからここに来てください。
私、無類のマンガ好きでありながら、ホットギミックという漫画を知らず、漫画原作ということも知らずにこの映画を見ました。
映画序盤の感想はうわーなんか少女漫画だなあ。こんな言葉遣いするっけ?古い少女漫画みたいだなーでした(実際2000年から2005年まで連載されていた少女漫画でした、ごめんなさい)映画の画面やカメラワークの遊び心がすごくよかった。
そしてこの主人公の成田初(なりたはつみ)めっちゃフラフラしている!
モデルの仕事を始めてから疎遠になってしまった梓を好きかと思えば、同じく幼馴染でインテリメガネの亮輝を好き?え、血のつながっていないお兄ちゃんも?
でも16歳の女の子の脳ってそんなもんかもなとも思った。世界のこと何にも知らないし、飛び込んでくるもの全部簡単には処理できなくて、感情に流されて、感情に泳がされて。何考えているかわからないし、自分でも何がしたいかわかっていなくて、明日の自分がどうなっているかの予測なんて全く分かっていないような。
(実際現実世界で自分にこんな出来事起こったら脳パンクしてしまうと思いますが…)
この作品はそんな16歳の未熟な少女の弱さとこころの変動をそのまんま映し出したかったんだと思う。若いって怖い。でも若いからなんとかなること。幼馴染の裏切りとか親の不倫問題とかは飾りなんて言ったら怒られそうだけど、そこに重きは置いていないと思った。初自身が世界の全てだった。
最後の河原で初と亮輝がしゃべっているシーンの言葉の掛け合い、たたみかけ方と、締めの「バカでいようね」ってセリフがすごくよかった。
亮輝、まじでいい味だしてたな。素直じゃない、好きな女の子に対していじわるするみたいな、でもお前は俺のもんって好き丸出しでいるみたいな。私はインテリクソメガネ~と頭の中で呼びかけながら愛でていました。
そもそも私がこの映画を見ようと思ったきっかけはこれ。
花譜ちゃんが好きで、映画のエンディングテーマとは知らずにこの歌をずっと聴いていた。「夜が降り止む前に」というタイトル通りに、夜の真っただ中にいるような、キラキラした夜が降り続いているような曲だ。
作曲者のカンザキイオリさんの作る曲はなんだかテンションの上がる前奏で始まる印象だけど、ただキラキラしているだけじゃない、苦しさの中にも希望があるようなイメージ。ピアノの音選びのセンスもすばらしい。
花譜ちゃんの柔らかい、迷いがあるような、でもしっかりと意思のある強さも兼ね備えた声もいい。
この曲を好んで無限ループで聴きまくって、映画を見終わったあと、もう一度、MVを見ながら聴いてみてハッとした感動を私は忘れない。
花譜ちゃん、ホットギミックの中にいる!!!
そう、このMVはそのまんま映画ホットギミックの舞台なのでした。あの入り組んだ正方形がたくさんのマンション、非常階段、河川敷、夜景。あそこに初がいた、亮輝がいた、うわあああああああってなった。この感動みんなにも味わってほしい。
なので、映画を見た人はすぐあとに「夜が降り止む前に」のMVも見てほしい。
また花譜ちゃんの歌の感想記事も書こうかな。