映画「生きてるだけで、愛」感想と双極性障害について
菅田将暉さん、趣里さん主演の「生きてるだけで、愛」観ました。
2018/11/9公開の映画でしたが最近Netflixで配信されており、ただの菅田将暉ファンとして観てみました。
予告編は以下からどうぞ。
Netflixの説明文
うつ病の寧子は仕事も続かず、彼氏の家に引きこもる日々。ある日、彼に未練を抱く元恋人が現れ、彼と寧子を別れさせるために寧子の社会復帰に世話を焼き始める。
だけを参照し、視聴を始めた。
うつ病とだけ作品の紹介に書かれており、特に作品中でも深い言及はなかったが、寧子の症状は明らかにうつ病の中でも躁状態と鬱状態を繰り返す双極性障害だと思った。
うつ病というと不眠のイメージが強いかもしれないが主人公の寧子は過眠。朝起きれないだけでなく、人の話を聞いている最中にも眠ってしまうシーンが見られる。
また、ささいなことで怒ってしまったり、暴れたり。
作品の終盤になるが全裸になって走り出してしまうシーンがある。このようにぶっ飛んだ行動をとってしまうのも躁状態の症状。
その状態を見事に演じ切る趣里さんはすばらしかった。
うつ病やそれに近い症状に一度もなったことがなかったり、身近にそういう人がいない人の場合、ただのだらしない人のように見えるかもしれない。だが、普通のひとが普通にやることができなくて、そんなできない自分にイライラする、でもできない、を繰り返し苦しむのがうつ病なのである。
作品途中で、乱雑に眉や髪を剃った過去の寧子の映像と、風呂場でまた同じ行動をしようとするもカミソリを窓から投げ捨てるシーンがある。
半ば無理やりにではあるが始めたバイトがきっかけでうつから少し脱出しかけていることを描写しているのではないかと思う。
これは私の勝手な解釈ではあるが、菅田将暉演じる彼氏の津奈木が会社で揉めて、窓からパソコンを投げるシーン。この2つはリンクしているのではないかと思う。いやな自分、自分で納得のいっていない自分を断ち切ることの現れ。
私は、うつ病で通院し診断されたことがあるわけではないが、それに近い症状を患っていた時期があるので、大変共感できるところが多かった。
なので、実際うつ病になったことがある人、現在そうである人にこそ見てほしい作品である。